「……どういう意味?」

さっきとは違って、表情はとても真剣だ。

「……実はね、今日翔が会った男、私のセフレなの。ほら、この前言った告ってきた…。さっき、私が帰ってきたときもいたんだ。…家の前でずぶ濡れで私を待ってた。」

翔の顔はみるみるうちに険しくなっていった。
本当に最悪な人物として翔の頭の中にインプットされているんだと思う。
それは仕方ないか…。

「いきなりなんでアイツの話になるの?意味わかんないよ。」

「最後まで聞いて。」

トゲのある翔の言葉に少し戸惑ったけど、きっとわかってくれる。
だからこそ話そうって思った。

「それで、やっぱり好きだって言われた。私を好きだってこと認めてって。私、どうしていいか正直わからなくなった。いつものように冷たく突き放すこと出来なかった。」
「なんだか切なくなって、でもアイツの気持ちは嘘じゃないってわかった。それで、こんなふうに思うなんて、私もどうかしてるんじゃ「だからアイツと付き合うって?」

私の言葉を遮って翔が口を開いた。
私を見つめる目がとても冷たかった。
翔が私の話を遮ったのも、私を見ている顔も初めてのことだ