今日の献立はビーフシチューと、マカロニサラダ、それにきのこのオムレツ。
下手くそなりに、見た目はなかなかの仕上がりだった。
「俺、もう腹減りすぎて無理! 顔が濡れたアンパンマン並みに衰弱してっから」
大げさにおなかをさするレオと向かい合い、両手を合わせて元気よく「いだだきます」をする。
まるで小学校の給食時間みたいな風景に、思わずクスクス笑ってしまう。
「何笑ってんの?」
シチューをすすりながら、不思議そうに見てくるレオ。
「だって、あんた子供みたいなんだもん」
「さくらだって子供みたいじゃん」
「は? あたしのどこが」
「全部。ガキみてー」
「ワケわかんない」
子供みたいだなんて言われたのは初めてだ。
自慢じゃないけど、子供の頃からずっと「覇気が無い」とか「落ち着きすぎ」だとか
しまいにゃ「老人みたい」って言われてたんだから。
……あ、ほんと自慢になんないわ。
あたしはマカロニサラダをフォークでつつきながら、上機嫌で食べているレオを見つめた。