ギャンブル、酒、携帯、ホスト、そしてセックス……。
様々なものにおぼれる女たちを取り上げ、彼女らを“依存症患者”とナレーションの男は言う。
画面はスタジオに切り替わった。
司会者がゲストにコメントを求めると、元アイドルとかいうさえない中年ゲストは、待ってましたとばかりに神妙ぶった顔つきで意見を述べ始めた。
バカバカしい。
あたしはため息をつき、テレビの電源を切る。
さっきホテルでも浴びたばかりだというのに、あたしはもう一度シャワーを浴びた。
そして肌が赤くなるくらいに、乱暴に体を洗った。
目をつぶり、上から勢いよく降ってくる湯を全身に浴びる。
まぶたの裏に、さっきの文字がまだはりついていた。
“依存症の女たち”
どうして世間は傍観したがるんだろう。
何にも依存せずに生きている奴なんて、この世の中に一人もいないのに。