重なった唇の内側で恥ずかしい声と吐息がぶつかる。
お風呂のせいで火照った体が、さらに熱を求めて脈打つ。
余韻を残したまま、胸もとから離れたレオの手が
「あっ……」
初めて、あの場所に触れた。
たまらずにのけぞるとレオの舌はそこへと移動し、刺激を重ねた。
その動きと同時に、あたしはまたひとつ声をあげ、そして隠しようのない音があたしの変化を証明する。
こげつくほどに、欲しくて、欲しくて。
……やっとわかったよ。
今まであたしが寂しかった理由。
あなたが足りないから、あんなに孤独だったんだ。
外はいつの間にか雨だった。
嵐に近いその空は、わずかな月明かりさえもさえぎっていた。
完全に光のなくなった部屋で、少しずつ闇に慣れた目がレオを映しだす。
繰り返される刺激に翻弄された場所から、細くて長い指が抜かれて
代わりに押し当てられた、指とは違う感触。
「さくら、好きだよ……」
言葉と同時に、レオはあたしを強く抱いて
あたしたちはひとつになった。