濡れた体をタオルで包んで、小さなベッドの上に倒れた。
明かりのない部屋は少しだけ心細いから、あたしはレオに手を伸ばす。
「……いい?」
耳もとで遠慮がちにささやかれた声。
返事の代わりに、首筋に腕をからませた。
バカだね。
いい?なんて優しく聞かないでよ。
レオはあたしのほおに、何度もそっと口づける。
涙がこぼれて、それも唇でぬぐってくれた。
胸もとのタオルの結び目に、レオの手がかけられた。
窓から差しこむ月明かりの下、あたしは肌をさらけだした。
「すげーキレイ……」
レオはあたしの首筋に顔をうずめ、さっき頬にもしたように、幾度となく鎖骨に口づけた。
まるで神聖なものを扱うかのように、できる限りの優しさをもって。
レオの舌は、あたしの体の輪郭に沿って、滑ってゆく。
「っ……」
小さく漏れかけた声。
「聞かせて」
レオはそう言ってキスをした。