そっと、レオの体温で温められた布団に入る。


寒いくらいに冷房が効いた部屋で、温もりがとても心地よい。



レオはあおむけで目を閉じたまま、動こうとはしなかった。


だからあたしも同じように、上を向いて目をつぶった。



いつか、レオの部屋で、一緒に眠った時みたいに。


お互い、何も話さずに。



……あの時は、隣で一緒に眠っているのに、触れてもこないレオが不思議で


あたしは温もりを心地良く感じながらも、どこか不安定な気持ちでいたんだ。



だってそれまでのあたしには、抱き合う以外に他人を求める方法がわからなかったから。




だけど今は、


こうして隣で眠れることが幸せで仕方ない。





好きです。


全てが好きです。




たとえ触れられなくても。


貴方に愛してもらえなくても。





……こんな気持ちは、早く忘れなくちゃね。



あたしの愛は貴方を傷つけるだろうから。





……だから、この旅行はあたしにとって




最高の


最後のプレゼントでした。