『何がって・・・映画の!』

やっぱり映画か・・・。

そりゃそうだよね。

翔也が彰のことを話すはずない。

「うん。順調だよ?
明日は海で撮影するんだよ!
こっちの海、綺麗なんだよ!
波の高さもサーフィンするのにいい高さだし!」

『何で波の高さなんて言うんだよ。
俺・・・サーフィンしねぇけど?』

しまった。

これじゃ彰のこと好きなのばれる。

好き・・・?私・・・やっぱりまだ翔也より彰のこと好きなんだ。

でも彰には彩未ちゃんがいて私には翔也がいる。

今のこの関係を壊したくはない。


しばらく沈黙が続いてから翔也は口を開いた。