「話すことなんかないよ」

頬が熱い。

きっと今私の顔わ真っ赤になってる。

だから顔は上げない。

「ならいいけどよ。・・・あのさ」

「なに?」

「明日の撮影終わったら海に来てくんねぇか?」

ってなにいってんだよ俺。

「なんで?」

あたり前に返ってくる美月に返事。

「台本の・・・読み合わせしねぇか?」

二人っきりになりたいってなんで言わねぇんだよ。

「そんなの一人でもできるじゃん。
てかホテルでもできるでしょ?
別に海に行かなくてもいいじゃない」

前よりきつい美月の声。

きっとそうしたのは俺だ。