数日後。




お土産をもらうという理由で、優と2人で飲みに行くことになった。




彼からの連絡も一向になく、 ”もう いいんだ!!” 半ばやけっぱちだった。



”今日は優との飲みを楽しもう!!”





仕事後、自分の気持ちにケリをつけるかのように、勢いをつけて待ち合わせ場所に向かった。





到着。



まだいない。   とそこで電話が鳴った。



”遅れるのかな?”     ケータイをカバンから取り出した。





!!!!






ヤツだ!!!!





電話の相手は、優ではなく、その親友の方だった。  そう、私がふっ切ろうとしているヤツ、本人だ。



何でこんな時に。  こんなタイミングで。





”もしもし?”




”もしもし  お前さぁ、今何してんの?”




”え、今? ・・・あー、今ちょうど仕事終わったんだよね”    



とっさに、優と飲みに行く約束を隠していた。   それどころか、”今から会おう” と言われたらどうしようかとまで考えていた。




”これから何すんの?”     



き、来た!!   ”何もないよ” と言いたい自分と、 ”ここで優を裏切ることができるか?!” という小さな良心が戦っていた。