2人のうち1人目のオトコは、お互いの想う時期に毎回ズレがあり、タイミングがことごとく悪く付き合うということすらできなかったオトコ。



仮名 優。



タイミングが合わない人とは、とことん合わないんだということを身をもってわからさせられた。



優に出会ったのは20になったばかりの頃。

全く私のタイプではなかった。  外見も中身も。




と思っていた。




それどころか、私は優の親友に恋をしていた。  その彼には彼女もいたし、女好きで有名だった。

でも私はそんな彼に夢中になってしまった。




そんな私を常に男サイド目線で見ていた優はある日私にこう言った。



”もうアイツはいいんじゃない? オレにしなよ、オレに。”




酔っ払って、壊れちゃったんだと思った。

ハハハハ なんて。  笑って軽く流した。  というより私は、まだ彼の親友に夢中で、他に目を向ける余裕すらなかった。




そして。

その夜を境に、今まで電話なんてしてきたことのない優から頻繁に電話が来るようになった。