楓ちゃんも、あたしのお母さんも、あたしのお姉ちゃんも、あたしのお父さんも…。


みんな泣いていた。



「ねぇ…どうしてみんな泣いてるの??颯斗は死なないよ。死ぬわけがないよ…」



あたしの頭の中は、完全に狂っていた。



「陽奈ちゃん…」



楓ちゃんが、あたしの体を支えに来た。



「颯斗は…颯斗は…死んだんだよ??もういないんだよ…」


「嘘だ。いるよ。ちゃんと…いるよ。だって、ずっと一緒にいるって約束したもん」



あたしは、涙と鼻水でぐちゃぐちゃな顔で泣き叫ぶ。



「陽奈ちゃん…」



楓ちゃんの顔が全然見えない。


涙でぼやけている。



「颯斗…いつまで寝てるの??いい加減目覚ましてよ。ねぇ、聞こえてる??陽奈だよ…」


「陽奈…もう辞めなさい…」



お母さんが、あたしをベッドから話した。



「辞めて…。颯斗は生きてるの!!生きてるってば!!」


「いい加減にしなさい…」



お母さんが、あたしの頬を思いっきり叩いた。



「………」



その途端、頬がジンジンした。