「水野!!ちょっと…」



いきなり扉が開いて、担任が出てきた。


あたしは、勢いよく立ち上がると、担任の元に行った。



何があったんだろうな…。



この時は、軽くしか考えていなかったんだ。



「さっき電話が入ったんだが…お前の…知り合いが死んだらしい…」


「え…」



あたしの頬を沢山の粒が、伝うのが分かった。



「嘘…でしょ…」



知り合いって…颯斗だよね??



「だから、今すぐ病院に行くように、連絡が…っておい!!」



あたしは、担任の話も聞かずに、学校を飛び出した。



嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。


颯斗は生きてるもん!!


生きてるもん!!



「ハァハァ…」



あたしは、走って病室の前まで行った。


そして、勢いよく扉を開けた。



「陽奈ちゃん…」



颯斗のお母さんの、泣き疲れた顔があった。