雅は俺の心を見透かすように、読み取るかのように、じっと見つめる。 「まるで、お姫様と騎士ね」 意図がわからず、問い掛ける。 「どういう意味ですか?」 「あら、あなたほどの頭脳でもわからなくて? お姫様は綾香お嬢様。 騎士は朔夜さん。 騎士はお姫様を護るけれど……」 俺の耳元に小さく呟く。 「決して、結ばれることはない」