落ち着いた私たちは、自然に、お互いの衣装へと話題を変えた。 「朔夜、ドラキュラだったんだね。 衣装作ってるとこ見てなかったから。 器用だね~」 改めて見ると、細かく作り込んであるのが見てとれる。 「あ~、これは貢ぎモノ。 本当はうちのクラスは弥生人」 弥生人!? 「女子が、どーしても俺の弥生人は見たくないってんで、俺だけコレ」 確かにそれは見たくない。 「いや、逆に見たいかも……」 乙女心は複雑なのです。