奈津紀は朔夜を見つけると、人をかきわけ行ってしまった。



パシッ



朔夜の頬から、小気味良い音がした。



「やっぱり我慢できない!

センパイは綾香が好きなんじゃなかったの!?

私の親友、泣かせないで!!」



奈津紀の怒鳴り声に戸惑ったけど、嬉しかった。