自分の席に着いて、窓の外を眺める。
窓際って何かと良い。

校庭でのサッカーの朝練を見ていると、自分の苗字を呼ばれた。

「春風ー! はよっ」

……冬白 英知。

お調子者でうるさくて…紫苑とは正反対。
よって私はこの人があまり好きではない。

「あーお早う御座いますね。ご用件は?」

軽くあしらうけれど、彼はお構いなし。

「いや…顔見に来ただけだから。…じゃなっ」

そう言って自分のクラスに戻っていく彼。

なんてキザなんだろう。
あんなことをさらっと言うなんて。

……やっぱり苦手だ。

私は頬杖をついて、再び窓の外を眺めた。