「智って最悪。最低!!!」
ドスドスと足音を立てながら、智から離れる。





****SATORU side*****

「なんだよ、アイツ。」

肩をトントンと叩かれた。
後ろを振り返ると、人差し指が頬に当たった。
「…んだよ。一樹。」
「ふられたんだ?」「何そんなにニコニコしてんだよ。」
「ふられたんだ??」
「嬉しいのかよ。」「だて俺……美由チャンの事、好きだもん。」

「は?」
「お前に譲ってやったの。
本当は嫌だったけど…」

一樹。
お前、本気(まじ)か?
本気(まじ)…なのか…?

「…そうだったのか。
じゃあ…あげる。」
「くれんのか?!」

「ああ…。アイツ、俺のこと、好きじゃないみたいだしな。」
「あり!
このご恩は一生忘れません!!なんつって。」