心配性なリョウはタオルケット一枚しか持っていない私の為に
「毛布を取に行く！」
と言って家へ帰っていった。

その日私はリョウの持ってきた毛布を床に敷き、タオルケットに包まって寝た。
電気を消して静まりかえった部屋。なかなか寝付けなかった。

静かな部屋にいると色んな事を考えてしまう。
反対していた両親の顔…
これからの生活の事…
どうしようもない不安と寂しさが襲ってきた。
早く朝になる事を願いながら目を瞑った。



朝、電車の音で目が覚めた。ベランダから外を見ると…
学校へ向かう制服姿の高校生がたくさんいた。
《学校かぁ～留年してなかったら今頃私も…》
そんな事を思っていたら、制服姿のリョウが来た。