私の言葉を無視してリョウは、家とは反対方向に車を向けた。

「帰るって言ってるでしょ!!」
叫びながら言う私…。

それでもリョウはアクセルを踏み、凄いスピードで走る。


リョウは凄い低い声で

「いい加減にしろよ!」
と、怒鳴った。

リョウに怒鳴られたことの無い私は、目を丸くさせリョウを見た。
今までに見たことのないリョウの顔。
私は怖くなって黙った。
今にも泣き出しそうだった。