「ねーねーっ今日来た転校生の双子めちゃくちゃかっこよくないっ!?」
「そー!!あたし晃矢君超タイプなんだけど!!」
「あたしは断然泰斗君っ！クールで知的！」
「双子だから最初は見分けつかないかもーって思ったけど、性格正反対なんだもんっ。」

「でも仲良いよねーやっぱり双子だから？」














「兼井(カネイ)、昼休みに校内案内して貰っていいかな。」


不意にかけられた声に顔をあげると、泰斗君がいつもの穏やかそうな微笑みを浮かべて立っていた。


「あ、うん。いいよ。」

「ありがと。助かるよ。」

「紗耶香ー俺も俺もっ」
「わっうんっ勿論っ。」



外の窓から顔を出した晃矢君と、双子の弟泰斗君は、夏休みのはじめに私の家の隣に引越してきて、２学期初日に同じ高校に転校してきた。