「義理でもなんでもチョコがもらえるだけ喜びやがれ、っつーの!」

「ハイハイ、あざァ~っす♪」


ビィ~ン、ビィ~ン…


そのとき、ポケットの中のあたしのケータイがバイブで振動した。

“えっ…”と思いながら取り出してみると、ユーからのメールだった。


『アイ、なにやってんの? 古内くんは見つかったの?』


そーいや、授業を抜け出してロムを探しにきてたんだっけ。

「ロム、急いで教室に戻るよ」

「そーだな、ヤッパ英語の授業はちゃんと受けとかないとな」



      ×      ×      ×



慌てて教室に戻ったあたしたちを見て、米田先生がヒステリックな声を上げた。

「あなたたち、いったいどこでなにしてたのっ!?」