“思わず”といった感じに彼があたしのほうを見た。
「でも、お菊ちゃんは俺と付き合う気はないって…」
「じゃあ、お菊が痴漢されてもヘーキなんだ。ロムが自転車で送り迎えしてあげなきゃ、彼女は電車に乗らなきゃいけなくなって、またまたエロおやじにカラダじゅうモミモミ触られまくることになるよ。いいの? ロムはそれでもいいワケ?」
「…!?」
そのとき、屋上で日干しのサカナみたいな死んだ目をしていたロムの目に、活き活きとした輝きが戻った。
ゆっくりと体を起こすと、まっすぐにあたしを見て、微笑みながらロムが言った…、
「ありがとう、クリス。あと、ちょっとで俺は大事なことを忘れるところだったよ」
…って。
「うん」と大きくうなずいて、あたしも微笑み返す。
アノ高飛車なキクチ・ヨーコに対する恋心が復活したことは、あたし的には複雑な心境だった。
でも、だけど、それでもロムが笑うとあたしも嬉しい。やっぱロムにはいつも笑っていてほしいと思う。
「でも、お菊ちゃんは俺と付き合う気はないって…」
「じゃあ、お菊が痴漢されてもヘーキなんだ。ロムが自転車で送り迎えしてあげなきゃ、彼女は電車に乗らなきゃいけなくなって、またまたエロおやじにカラダじゅうモミモミ触られまくることになるよ。いいの? ロムはそれでもいいワケ?」
「…!?」
そのとき、屋上で日干しのサカナみたいな死んだ目をしていたロムの目に、活き活きとした輝きが戻った。
ゆっくりと体を起こすと、まっすぐにあたしを見て、微笑みながらロムが言った…、
「ありがとう、クリス。あと、ちょっとで俺は大事なことを忘れるところだったよ」
…って。
「うん」と大きくうなずいて、あたしも微笑み返す。
アノ高飛車なキクチ・ヨーコに対する恋心が復活したことは、あたし的には複雑な心境だった。
でも、だけど、それでもロムが笑うとあたしも嬉しい。やっぱロムにはいつも笑っていてほしいと思う。