『発信履歴詳細
23:47
ユー
090-XXXX-XXXX』
“なんで巧がユーの番号知ってるの!?”って一瞬思った。
だけど次の瞬間、その理由に思い当たった。
あたしのケータイの電池が切れる直前に見たユーの番号を覚えてたんだ。
まさか一瞬見ただけのユーのケータイ番号を彼が覚えているとは思わなかったけど。
だけど、巧がユーの番号を知っていたことより、もっと気になることがある。
「巧、ユーに電話したの!?」
訊かずにはいられなかった。
イチイチ確認するまでもなく“発信履歴”に残っているんだから、それが事実だけど…。
「あぁ。お前がシャワー浴びてるスキにな」
「なんでそんなこと!」
自分の知らない間に、余計なことをされてたのかと思うと、まるで瞬間湯沸し器のように怒りでカッと頭の中が熱くなる。
「愛が電話に出てやんねぇから、俺が代わりに彼女から用件を聞いといた」