「“あたしが死なずに生きてるのが嬉しい”って……巧、本当にそう思ってくれる…?」


「だってよォ、もし愛が本当に死んじまってたら、お前とのデートは今日のが最初で最後、ってことになっちまうだろ?」


「ソレって…もう1回デートしてもいいと思ってくれてる、ってコト…?」


「お前さ、もっと自分に自信持てよ。1回どころか、2回も3回もデートしてぇくらいさ」


「あ、ありがとう…」

ハッキリいって感動した。

感動して全身に鳥肌が立ちそうなくらいだった。

7年ぶりの再会を楽しみにしていた幼なじみたちから、ことごとく冷たくされて、学校にも、そして家にも居場所がなかったあたしのことを、そんなふうに思ってくれるヒトが世の中にいるなんてこと、ほんの何時間か前には想像することすらできなかったから……。


「まぁ、今だから言うけど、最初は“ヘンなオンナになつかれちまった…”みたいに思わないでもなかったんだけど、今日お前とデートしてみたら、全然楽しかったぞ」


「“全然楽しかった”って、ソレ、日本語の使い方がヘン」