「ま、ぶっちゃけ言いたいことなら腐るほどあるけど、もう俺は何も言わねぇ。だから、お前も何も言うな」


「………」


「クリスがウソをつこうが、つくまいが、ふざけていようが、いまいが、もうどうだっていい。とにかく午前0時を過ぎたのに、クリスが死なずに生きてるなら、それでいいんだ。それだけでいい」

すごくぶっきらぼうな言い方だったけど、あたしの心に何かが響いた、



「あたしが生きてる……だけでいい……?」



まっすぐに彼の目を見ると、彼はニッコリ笑って大きくうなずいてくれた。

やっぱりこのヒトのリアクションは、なんかイイ。さすがはリアクション・アニキ。

ワガママ言って、さんざん振り回された相手に対して、ブチ切れもせず、こーいうリアクションを取るなんて芸当、たぶん彼にしかできないんじゃないかな、って思う。


「アシ…くん……」


「オイオイ、はっきり言ってココは感動的な場面だぜ。“アシくん”はよしてくれよ」