ちょうど前方にオープンカフェのお店が見えていた。

「飽きはしないけど、ちょっと疲れたかな…。そこでちょっとお茶でもしよっか?」

ホントはまだ全然疲れてなかったけど、彼のためにそう言ったあたし。

「ありがてぇ」

たちまち彼の表情が生き返った。



      ×      ×      ×



「以上で、ご注文の品、おそろいでしょうか?」

あたしの前にシンプルきわまりないイチゴショートケーキと紅茶を、そして彼の前にブラックコーヒーを置くと、可愛い制服を着たウエイトレスの女のコが言った。

ココは、原宿の、とあるオープンカフェ。

「ありがとう」

彼が答えると、伝票をはさんだ小さなボードをテーブルの上にひっくり返して…、

「ごゆっくりどうぞ」

…とウエイトレスのコは去っていった。

「あの制服カワイイ♪ あたし、将来はウエイトレスになろっかな~っ♪♪」