「そうだよ」
そのとき、思わず笑みが漏れた。電話で話してるロムには、もちろん分からなかったと思うけど。
やった! あたしの作戦勝ちだ!
目の前でチョコあげたりイチャイチャしてたせいで、ロムがデカ島に嫉妬したんだ!
これでロムのハートはあたしのもの♪
ウチのクラスの男子の中で、ひとりだけチョコをあげなかったロムとこうして結ばれるなんて、なんかおかしくて笑っちゃう♪♪
「分かったよ、ロム♪ あたし、デカ島とは付き合わない♪」
「あぁ、それがいい」
「ロム、今日はごめんね。ロムにだけチョコあげなくて」
「いや…いいんだ、そんなこと」
「でもロムにはチョコなんかよりもっと甘くて美味しいものあげるから♪」
「え…」
「あたしをアゲル♪ あたしの身もココロも全部ロムにあげるから、ロム、あたしのこと、好きにしていいよ♪」