「悪いけど、俺はクリスみたいに“おてんば”ってゆーか……活動的な女のコよりは、お菊ちゃんみたいにもの静かで、女のコらしいコのほうが好きなんだ……そう、まだ好きなんだ……たとえ彼女が俺のことを好きじゃないんだとしても……」

「そっか…要するにあたしはタイプじゃないってことか……」

「ごめん……」

「謝ることなんてないよ、おかげでロムの本当の気持ちが分かったんだから」

「………」


「じゃあ、ロムの気持ちが分かったうえで、あえて情報をleak(リーク)するよ。ずっと黙ってようと思ってたけど、実はあたし、デカ島からマジで付き合ってほしいって言われてるんだ」


「えっ…アイツ、マジだったんだ……」

デカ島の態度を見てれば、あたしに気があることくらいは薄々分かってはいたと思うけど、それがまさか本気の想いだとは、ロムも思っていなかったみたい。

「ロムは今、行き止まりになってる袋小路に迷いこんで、身動きできずにずっと立ち往生してる状態でしょ? もし道を引き返して、あたしのほうに来てくれないなら、あたし、諦めてデカ島のカノジョになっちゃうよ」

「で、デカのっ!?」