『異邦恋(いほうれん)』


もう逢えないと思ってた…

逢えるはずない、って思ってた……


ある日、突然、
パパに手を引かれて
知らない国に旅立ったあたし…

まだチビで、国際電話も
エアメールも知らなかったあたし……

そんなあたしにできるのは
遠い異国の空の下、
遠く過ぎ去りし思い出のキミと
夢の世界で遊ぶことだけ……


それから7年……


バイバイしたのは小学生のキミなのに、
ただいまを言うのが高校生のキミだなんて、
なんだかすごく不思議な気分……

17歳のキミは、どんな男のコ?
あんなかな? こんなかな?
時間を忘れて妄想、夢想……

もう逢えないと思ってたのに、
まさか逢えるなんて、コレって奇跡?

もしかして本当に神さまっているのかな?

だって、あたし、あれからずっと
“キミに逢えますように”って
毎日、神さまにお願いしてたから――――