「奈楠さんとは、どういう?」

「あ・・・昔別れた兄です。」

「お兄さん・・・・
ちょっといいですか?」


俺は詰め所の椅子に腰掛けた。


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奈楠の顔が見れずに
面会室で窓を見ていた・・・


というより
視界には、何も入ってない・・・・


医者の言ったことは
難しくて何が言いたいのか
理解に苦しんだ。



ゴ~~~ォ・・・
耳鳴りが医者の説明を
余計に聞かないようにしていた。


一瞬耳鳴りが止まった。


「非常に危険な状態。
このまま治療せずにいると
間違いなく・・・・・
早い時期に命を落とすでしょう。」



  なに?
  今の言葉だけ
  はっきりわかった・・・・・


「死ぬんですか?」

「残念ですが・・・・
正直言いますと、治療しても
確率は低いです。
でも命はもう少し
長く生きられます・・・・
その治療で可能性も出てくるかも
しれません。」


「もっと早く気づいてあげれば・・・?」


「・・・・時期は早いほうが・・・
少しでも可能性は高くなります。
奈楠さんの場合は
症状が出てからかなりたってましたね。」


医師は、非情な言葉を突きつける。