それから、奈楠は無言になった。

俺は一度
病室から出た。


奈楠のかたくなさは
いつかの自分と同じだった。


でも俺には
支えてくれる人がいたから・・・


なんだかんだいって
親父の援助や
院長や
そしてそばで
俺を癒してくれる
歩来がいたから・・・・
俺も自立したくて
援助されてるのがいやで・・・・
必死にバイトして
少しでも力をかりたくなかった。


奈楠の父親は最低なヤツだし
祖父も
なんとかしてやりたくても
どうにもならない


一人で生きていきたい
そう願うのは当たり前のことだ・・・



ただ
病気なのなら
話は別だ・・・・・



「あの・・・すみません。」
さっきの看護師が声をかけてきた。