2月も終りに近づいた頃


「よしにー話があるの?」

「ん?」

「卒業したらバイトするから
ここに置いて欲しいの。」

「バカだな。
そのつもりだよ。」

「ありがとう。
何かやりたいこと見つけるわ。
急いで・・・・」


「急がなくてもいいよ。
俺が結婚しても一緒に住んでくれる人
見つけるよ。」


奈楠は一瞬困惑した表情だったけど


「見つからないから~」
と笑った。


「い~や~
きっといるさ。
そういう女が~~」

俺は四季を思い浮かべた。


「卒業式出席していいか?」

「ほんと!?」
奈楠の表情が輝いた。



「嬉しい。
今まで一人だったから。
本当うれしい!!
それもよしにーが来てくれるなんて!!」


奈楠はカレンダーの
卒業式の日に大きな○を書いて
子供のようにはしゃいだ。