転がるように、俺は家の中に駆け込んだ。

「あら、お帰り」

すでに帰っていたリコ姉ちゃんを無視すると、俺は自分の部屋に行った。

バタンとドアを閉めると、俺はその場に座り込んだ。

「――何で急なんだよ…」

そう呟くと、俺は唇を強く噛んだ。

そうしないと、涙が出てきそうだった。

――しばらく学校にはこれないと思う

俺には、別れを告げられたのも同然だった。

「――ホント、バカみてーだな…」

自嘲気味にそう呟いて、俺は笑おうとした。