*゚。梓Side。゚*

「何してんの?」

桃坊が言った。

「別に、ただ見にきただけ」

そう言った俺に、
「リコ姉ちゃんを呼ぼうか?」

桃坊が聞いた。

「今日はいい」

首を横に振って断った俺に、
「へえ、珍しい」

桃坊は言った。

「リコ姉ちゃんとケンカでもしたの?」

冷やかすように桃坊が言った。

「どう言う意味だよ」

俺が桃坊をにらんだら
「まあ、いつものことだけど」

クスクスと笑われてしまった。

「それで、何がバカなの?」

俺はそんな桃坊をシカトして聞いた。

「何でもねーよ」

桃坊が横を向いた。