*゚。梓Side。゚*

全く、こいつら姉弟は変なところばかりが似てやがる。

答えようとしない俺に、
「それで、いつからリコ姉ちゃんに片思いをしてたの?」

桃坊が続けて質問をしてきた。

尋問のように聞こえるのは、俺だけでしょうか?

「リコに言わねーって言うならな」

俺は交換条件を出した。

「じゃあ、教えて?」

そう返事をした桃坊に不安な予感がするのは、俺だけでしょうか?

「わかったよ」

俺は答えることにした。

「…ずっと前からだよ」

呟くように、俺は言った。

「ずっと前?」

「お前たちの面倒を見てた時からだよ」

店で忙しい彼らの両親に代わって、俺は姉弟の面倒をよく見ていた。

「ふーん」

桃坊は返事をした。