好きな食物や学校であった事

海の話

他愛もない会話だった



母親はどうしているのだろうか
気になったが、聞くのはやめた


だって触れてほしくない部分って誰にだってあるものでしょ?


この子が笑顔でいるのにそんな野暮なこと聞く必要ない



「ところでさ、美和は何しに来たの?」

「んー 逃げてきたの」
「急に全部いやになってね、気が付いたらこんな感じ」


「誰かに追われてるの!?これからどこに行くの?」

「なわけないじゃんッ!
まだ決まってないなあ、ここの海にはね 来たかったの
 ちょっと懐かしいかなあって」

未練がましくて嫌になるけど
あの幸せだった時間にもう一度触れてみたかったのだ。