私は慌てて部屋を―といっても、足早にという感じで―出た。



そして知ったのだ。

「香、今日は早いわねぇ。どうしたのっ」

「いや、音がっ」

「音…、あっごめんね、テレビの、大きかった?」

わたしにしか
きこえてない