あれから3日後―

私は、授業を終えて空を見ていた。
なぜなら、今日は雪だから。
雪というと、桜井くんを思い出す。
桜井くんは、時々クラスに遊びに来てくれるようになった。
でも、そんな私達を凍りつくような目でジッと見ていた人がいた―。

「ねぇ黒澤さん。ちょっと話したいんだけどいい?」

同じクラスの安藤さん。数日前から、彼女に監視されることがあった。

連れて行かれた空き教室。
入った途端、安藤さんの笑顔が消えた。逆に怒り顔になった。

「あんた、桜井くんとどういう関係?」

「…。」

「桜井くんと仲良くするな!」

そう言って殴られた頬。

イタッ…

「あんたが桜井くんの家から出てくるのを見たヤツがいるんだよ!さぁ…さっさと吐きなさい!!」

また殴られるんだ…
そう思いながら顔を伏せた。

ガシッ

「てめぇ…俺の彼女に何すんだよ!!ふざけんじゃねぇよ!」

この声…桜井くんだ。
何でいるの?
何で分かったの?

「ほら…やっぱり彼女だったんだ…みてなさい!!あっという間にみんなにバラしてやるから!!」

安藤さんは、そう言って逃げてしまった。
「待て!!」

「もういいよ…」

「何でだよ!あいつはお前を殴ったヤツなんだぞ!」

そんなに心配してくれたんだ…

「あたしは大丈夫。何で…ここが分かったの?」

「遊びに行ったらお前の友達が、安藤とどっか行ったって言ってたから。」

そういって私の頬をさすってくれた。

「みんなにバレたらどうしよう…」

「んなもん気にすんなよ。バレたらバレたで堂々としてようじゃねぇか。なんたって、美姫なんだぜ?」

「…うん!」

それから二人で笑顔を交わした。