朝になった。

全然眠れなかった。

結城の事を考えてて。


私は、いつもの場所で香里奈を待っていた。
だが、香里奈は来なかった。

ブーブー…ブーブー

突然私の携帯にメールが入ってきた。

見てみると、香里奈からだった。

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from:香里奈

香里奈は預かった。助けたければ今すぐ東海ビルに来い。

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香里奈!?

私は、急いで東海ビルまで走った。
東海ビルは、私の現地からそう遠くない。そして、今は中に誰もいなくて、使ってないらしい。

中に入ると、香里奈の叫び声が聞こえた。
「助けてぇ━!!誰かぁ━!!」

声を辿ってみると、奥の小部屋の中からの声だとわかった。

ガチャ

「香里奈!!」

そう言って入ると、ヤクザに囲まれていた香里奈を見つけた。

「おぉ。ようやく来たかぁ。コイツを助けたかったら、悠人と別れろ。」

「何で!?」

「俺のダチが悠人を好きらしい。だから、別れさせるよう頼まれた。」

「美姫!!話なんか聞いちゃだめ!!私なんてどうでもいいから逃げて!!」

「嫌!香里奈が助かるんだったら、私、悠人と別れるよ!!」

「だめ!お願い!別れちゃだめ!!」

「…だって、別れなきゃ香里奈が助からないよ!!」

「私はどうでもいい…だけど、私の代わりにいっぱい生きてほしい…そして、美姫と桜井くんの子供が出来たら、また私が生まれてくる…約束するから…」

「死ねえぇぇい!!!」

そう言って、ヤクザの1人がナイフを香里奈に向けた。

「止めて…止めてぇ!!!」

私の言葉を無視して、男は香里奈にナイフを刺した。



刺した…



刺した…


「ウグッ…うわあぁぁあ!!!」

「ぎゃあぁぁあ!!香里奈あぁぁあ!!!」

泣き叫ぶ香里奈と私。

そして、私の隣から、一つの生命が奪われた。