「今日は、ありがとな。んじゃ、また明日。」

「バイバイ…」

離れたくない。でも、時間には逆らえない。

玄関まで繋いでいた手。
離しても、ずっと暖かくて、ずっと繋いでいたようだった。

その後、家族みんなで夕食を食べた。

「美姫、結城くんから手紙が来てたわよ。」

グサッ

その言葉を聞いた途端に私の心に深く刺さった矢。

どうしてだろう…もう結城は忘れたんだよ?

それから、お母さんに渡された手紙を廊下で恐る恐る開いた。