「キャラの設定とかじゃないく、本気でイライラしますよ」

「いいねいいね、それも才能だよ」

陣内は笑いながら、一枚の紙を橋本に手渡した。

「残念な知らせだけどね、この不況のあおりで時給が下がることが決定したんだ。申し訳ないけど」

橋本はイラッとした。

午後の橋本の仕事振りは苛烈を極めた。

「このブルジョワどもが!貴様らが遊びほうけている間にも、労働階級は汗水たらして働いているんだ!くたばりやがれ!」