───バシンッ

「あ。」
互角。
だけどさすが颯人!
颯人 異、幹里 颯人(ミキリ ハヤト)。男子バスケ部のキャプテン。

颯人がそのままドリブルをしていき、ゴール下で待機していた泰智にパスして──…

「ナイッシュー!!」

ここからだ!珠星小はここからだ!

──バシ!

「ナイスカットー!」

臨がパスカットをした。
そのまま、そのまま…
──…パス
「ナイッシュー!」

(やった!)

ってアレ?
何で私、喜んでるの?



あぁ、

珠星小の点が増えたからだよね?
うん、そう!そう!


──ピー──

休憩タイムだ。
次は誰が出るの……
か、 な…?

って!!!??
崇葉!?
崇葉出るの…?



正直言うと、崇葉はそんなに上手くない。

って言うより……。

前より下手になってる…?

ボールを取ろうとしなけりゃ、触ろうともしない。

取りに行こうとしなけりゃ、走ろうともしない。

ゴール下なのに、リバウンドを取ろうとしなけりゃ、シュートもしない。

(何で…?)

私はそんな奴に……、
そんな奴に……、

そんな奴にした覚えはないのに……!


茉香…。
私、崇葉に私にある愛情
めいっぱい振り掛けた。
茉香は?
茉香どうなの?
振り掛けてたら崇葉はもっと真面目にやるよね?
違うかな?

でも、まぁ、恥をかくのは崇葉本人と


茉香だから。
私には関係は無い。


─ピー─

2クォーター目終了。
2クォーターずつ男女が交代する。
だから次は私達の番。

神様──…
崇葉に
茉香の
応援を
させないでください。