─次の日・卒業試合当日・お昼前─

「ふわぁ〜…。」

眠い。物凄く眠い。それにプラスお腹が空いた。
私は緊張すると眠くなる+お腹が空く体質である。愛結達には「バカじゃないの!?」って言われる(笑)

(藍爽……か。)

藍爽とは戦った事はあるけど、ギリギリ勝ったと思う。
藍爽と戦った時は……。




崇葉が私の事、応援に来てくれたっけ。


そう。茉香の応援では無く、私の応援に。

あの頃はまだ両思いだったのにな〜…。


…。
──…(あぁ。)


大変な事に気づいた。
だってさ…。
だってさ…。



崇葉、茉香の事、応援するよね…?
しなきゃダメだよね…?


───『イヤダ?』

あ、心だ。

うん、嫌だと思う。

───『ソッカ。』

私、試合中、崇葉が茉香に「がんばれ!」とか言ったら、試合どころじゃなくなっちゃうかも……。アハハ。私ってば、まーだ崇葉にこんな感情抱いてたんだね?心。

───『ソウミタイネ。』

はぁ〜…。


───『デモ』

ん?でも?


───『アナタナラ ダイジョウブ。
モシ タカバガ マカヲ オウエンシテモ。
アト、
マダ タカバニ アンナ カンジョウヲ モッテイルノハ シカタノナイコト。ダカラ
………ガンバッテ。』

え?
心?
応援してくれるの?

ありがとう。頑張るよ。私。崇葉や茉香なんかに負けない、負けないから。
ね?