病院から大分離れると、
彼を見た。


『どうしたの?』

『あ、あのね。

私』


耳打ち出来る距離まで近づき、


『……お父さん殺しちゃったの…』



『菜月。お、まえ。走るぞ』


走った。


いつまで走るんだろう。



原因は私だけど。