それから20分ぐらいしてから晴美と笹本先輩が帰って来た。

晴美から、「二人仲良くなってない?」と言われてしまった。


その後、解散した。

私と前園はアドレスを交換した。



「ねぇ、菜月って前園君の事好きなの?」

私は答えを出すのに時間がかかった。

彼の事は嫌いでもない。

でも、好きでもない。

もしかしたら、好きなのかもしれない。

でも、今の私には“好き”という感情自体存在しない。

いつからだろう…

あの時からだ。


‥……――気持ち悪い。

気持ち悪い。

触らないで。

離れて。

私は前園の声を最後に意識を手放した。