それから、お互いなんとなく“結婚”を妙に意識し始めていた。

そのおかげか、幸せな毎日を過ごしていた。

そんなある日。

デートの帰り、私の家に向かって走ってる車の中。

『な、菜月。』

『ん?』

『ど、ど、同棲しない?』

『……え?いいの?じゃあ、準備してくる。どっちに住む?あー、照れるなー。家事とか全然出来ないけどいい?すっぴんとか見られたくないな…』

『菜月?まだ車に乗ってるし。落ち着いて。』

あ、私。

何してるんだろう。

こっちの方が恥ずかしい。

でも、顔の筋肉が緩んで。

『菜月、着いたよー』

『うん。じゃーね。』