『ごめん、お袋からでさ。』

『あ、そうだったんだ。』

彼のお母さんと言うと…

家元の妻?

うわー。

極妻みたいな感じ?

や、殺られるっ!

『なんか、菜月を家に連れて来いって…』

あ、やっぱり。

殺られるんだ。

私。

短かくも長い21年だったよ。

嗚呼、家に行ったら
《あんた、あたいの倅(セガレ)に何したん?いいかげんにしいや。》
って刀持って…

『菜月?家のお袋普通だから心配すんな。』

『あ、ごめん。それでいつ?』

『早ければ今日でもいいらしいけど』

『……ん。じゃあ、行こう!』

私は半分やけになりながら、返事をした。