ありとあらゆる所を丁寧に洗ってから脱衣所に出た。

『私。何期待してんだろ。』

自分で自分を嘲笑した。

そして気合いをいれてリビングへ向かった。


リビングを覗くと彼が落ち着かない様子で動いていた。

すこし可笑しくて笑うと彼と目が合った。

『は、早いね。』

『うん。なんか飲む?』

『ビール貰えるかな?』

私もビールも飲むので冷蔵庫には6つあった。

時計の針は11:00を指していた。

もうこんな時間だね、と言いながらテーブルの上にビール缶とコップを2つ置いた。

『ホントだ。ビールもらいまーす。』

『乾杯しよ?乾杯っ。』