『…隠し事?』

予想外の質問に私は拍子抜けした。

『ちゃんと聞くから。

一昨日、菜月さ病院から出てきたでしょ?
知ってるよ。あの病院、産婦人科入ってるでしょ。』

何の事かまったく理解できなくて、

私は俯いたままだった。

すると肩に強い力を感じた。

『なぁ。お前妊娠してんだろ?
菜月、答えろよ。』

『………んの…と?』

驚きと怖さで声が上手く出ない。

『ゎ、私は……に…しん、なんか…してなぃょ。』

『え。じゃなんであそこに居たんだ?』

『………………今はまだ。
話せない。』

体が震える。

強い眼差しで見つめられる。