『菜月、着いたよ。』

『ありがとう。じゃあね。』

ぼーっとしてた。

考える時間は嫌ってほどある。

ゆっくり。


鍵をバッグから出して。

電気つけて。

ため息をつく。

『はぁー。』

隠し事なんかしたくないのに。

でも、事実を知ればきっと彼は離れて行く。

いつから私はこんな悪い子?